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ホスティングサービス運営、思ったより技術じゃなかった

はじめに SoraHostの運営を始めてから、技術に対する考え方が少し変わりました。 私はもともとサーバーやネットワークが好きで、自宅サーバーの運用やサービス開発を続けてきました。その延長線上でホスティングサービスの立ち上げにも関わることになりましたが、実際に運営...

この記事の目次

はじめに

SoraHostの運営を始めてから、技術に対する考え方が少し変わりました。

私はもともとサーバーやネットワークが好きで、自宅サーバーの運用やサービス開発を続けてきました。その延長線上でホスティングサービスの立ち上げにも関わることになりましたが、実際に運営を始めてみると、想像していた以上に「技術以外」の仕事が多いことに驚いています。

もちろん、ホスティングサービスである以上、サーバーやネットワークは重要です。しかし、サービスを作ることと、サービスを継続的に運営することは全く別の話でした。

今回は、ホスティングサービスの運営を通して感じたことを書いてみようと思います。

始める前に想像していたこと

ホスティングサービスを始める前は、技術的な課題が最も大きな壁になると思っていました。

例えば、

  • サーバーの構築
  • 仮想化基盤の整備
  • コンテナ実行環境の準備
  • ネットワーク設計
  • 監視システムの構築
  • 自動化
  • 障害対策

といった部分です。

実際、これらは簡単ではありません。

利用者が増えても安定して動作するように設計しなければなりませんし、障害発生時に迅速に原因を特定できる仕組みも必要です。

しかし、意外だったのは、これらの技術的な課題は「解決方法が比較的明確」であることです。

問題が起きればログを確認する。

再現できるなら検証する。

原因を特定して修正する。

時間はかかっても、最終的には何らかの形で解決に向かいます。

少なくとも、何をすれば前進するのかは分かります。

実際に時間を使っているのは別の部分だった

運営を始めてから気付いたのは、技術作業そのものよりも、その周辺業務に多くの時間を使っているということです。

例えば、

  • 問い合わせ対応
  • ドキュメント整備
  • 障害時の案内
  • 利用規約やポリシーの整備
  • スタッフとの情報共有
  • 今後の方針の検討
  • サービス内容や料金の検討

といったものです。

コードを書いている時間よりも、文章を書いている時間の方が長い日もあります。

自宅サーバーを運用しているときは、自分が理解していれば問題ありませんでした。

しかしサービスとして提供する場合は違います。

利用者は内部構造を知りません。

運営側が何を考えているかも分かりません。

だからこそ、「伝える」という作業が必要になります。

障害対応で重要なのは修正だけではない

運営を始めてから特に感じたのが、障害対応の難しさです。

以前の私は、障害対応と聞くと「原因を調査して修正すること」だと思っていました。

もちろんそれも重要です。

しかし実際には、それと同じくらい重要なことがあります。

それは情報共有です。

利用者から見れば、

  • 現在調査中なのか
  • 原因が分かっているのか
  • 復旧の見込みがあるのか
  • 自分の環境だけの問題なのか

といったことが分かりません。

運営側が状況を把握していても、それを伝えなければ利用者には何も伝わりません。

そのため、

「問題を認識していること」

「現在調査中であること」

「追加情報があれば共有すること」

を適切なタイミングで発信する必要があります。

技術的な修正と並行して、利用者とのコミュニケーションも進めなければならないのです。

技術力だけでは判断できない問題が多い

運営では、「正解が一つではない問題」が頻繁に出てきます。

例えば料金設計です。

CPUやメモリをいくらで提供するのか。

どの程度の余裕を持って価格を設定するのか。

どこまでを標準機能にするのか。

これは技術的な問題ではありません。

こうした内容は、サーバー構築の知識だけでは決められません。

利用者目線や運営目線を考えながら判断する必要があります。

組織運営という新しい課題

個人開発では、自分で決めれば終わりでした。

しかし複数人で運営する場合は事情が変わります。

誰が何を担当するのか。

どのように情報共有するのか。

障害時に誰が対応するのか。

今後の方針をどのように決めるのか。

こうした部分を整理しないと、人数が増えるほど混乱します。

技術的な設計書を書くのと同じように、運営面のルールや仕組みも設計する必要があることを学びました。

これは自宅サーバー運用ではほとんど経験しなかった領域です。

利用者が見ているのは技術そのものではない

運営をしていて感じるのは、利用者は必ずしも技術力そのものを評価しているわけではないということです。

もちろん、サービスが安定して動作することは前提です。

しかし利用者が実際に接するのは、

  • 申し込み画面
  • 管理画面
  • ドキュメント
  • サポート対応
  • 障害時の案内

といった部分です。

どれだけ高度なネットワーク構成を組んでいても、問い合わせへの返信が遅ければ利用者の印象は悪くなります。

逆に、障害が発生していても適切に説明されていれば納得してもらえる場合があります。

技術だけでなく、体験全体がサービス品質なのだと感じています。

今後に向けて

ホスティングサービスの運営を始めてまだ日は浅いですが、既に多くのことを学んでいます。

技術力は重要です。

しかし、それだけではサービスは成立しません。

運営、広報、サポート、コミュニケーション、ルール作り、ドキュメント整備など、多くの要素が組み合わさって初めてサービスとして成り立ちます。

以前は「良い技術を作れば利用者は集まる」と考えていました。

今は、「良いサービスを作るには技術以外も同じくらい重要だ」と考えるようになりました。

ホスティングサービス運営は、想像していた以上に技術だけの世界ではありませんでした。

そして、それを実際に経験できていること自体が、とても良い学びになっています。

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